認証機関の承認を受けたCarling Technologiesのスイッチには、底部に定格が表示されています。Carling Technologiesのスイッチの定格は、必要に応じて、アンペア、ボルト、および馬力によって記載されています。
電気とは、ある原子から別の原子への電子の動きです。 導電体を通じた電子の流れは電流と呼ばれ、アンペアまたはアンプを単位として測定されます。 この動きを起こすために必要な電気的圧力が電圧です。 電圧自体が導電体を通じて流れるわけではなく、電圧は電流を生じさせる力です。 また、電圧は電位とも呼ばれます。電圧が導電体に存在すれば、電流を生じさせる潜在性があるためです。
モーターは馬力(HP)または馬力の分数(1/4、1/3、1/2など)で評価されます。機械的には、1馬力(1HP)は1分間に33,000ポンドの重量を1フィート動かす(33,000フィート-重量ポンド/分)ことに等しくなります。 また、1馬力(1HP)は、746ワットの電力と等しくなります。
定格電圧は、スイッチの接点が開いているときに発生する内部アークを抑制するためのスイッチの能力の関数です。Carling Technologiesのスイッチに規定されている定格電圧は、スイッチが定格電流で適切に機能するために許容可能な最大電圧を示しています。 Carling Technologiesのスイッチの定格電流は、スイッチが連続的に流す最大電流で、アンペアを単位とします。 したがって、下の例では、このスイッチの250ボルトAC(VAC)時の最大定格電流は10アンプ、125ボルトAC(VAC)時の最大定格電流は15アンプとなります。
ACモーターなど、高突入電流の誘導負荷の影響を受けやすいスイッチは、しばしばボルトやアンプに加えて馬力を単位として規定されます。 この定格は、デバイスに電源を投入した瞬間にスイッチの接点が処理できる電流量を反映しています。 最初に電源を投入した場合や、通電中に停止したままの場合(ローターの失速)、ACモーターには動作電流の最大8倍の電流が流れます。 下の例のスイッチは、125~250 VAC時に3/4HPのモーターで使用するよう規定されています。
Carling Technologiesの一般的なスイッチの定格は次のとおりです。
10A 250VAC
15A 125VAC
3/4HP 125-250VAC
Carlingでは、AC(交流)とDC(直流)の両方でスイッチの定格電圧を示しています。AC(交流)とは、定期的に電流の方向を反転させ、交互に正と負の値を持ち、一定期間の平均値がゼロである電流または電圧のことです。 この値の1秒間の変化(またはサイクル)の回数がその周波数になります。 周波数はヘルツ(Hz)を単位として計測されます。 1秒あたりのサイクルが多いほど、周波数は高くなります。 北米の配電"網"では、非常に安定した60Hzの周波数が基準になっています。欧州の多くの国々では、50Hzの周波数が基準になっています。 Carling TechnologiesのAC定格電圧はすべて50/60Hzで記載されており、認証機関の承認を受けたCarling Technologiesのスイッチにはすべて特定のAC定格電圧が記載されています。
DC(直流)とは、脈動特性を持つ場合があるが方向は逆にはならない電流または電圧のことです。 その電位は接地点に対して常に同じであり、極性は正または負のいずれかです。 電池は直流電源の一例です。
Carling AC定格の後には"VAC"と続きます。たとえば、125VACは125ボルトACのことです。Carling AC/DC定格の後に続くのは"V"のみです。ACやDCの文字は後に続きません。 たとえば、定格125Vは、125ボルトACおよび125ボルトDCと読み取れます。
AC定格電圧のみが記載されているスイッチについては、"DC経験則"を適用すると、スイッチの最大DC定格電流を特定することができます。 この"規則"は、最大30ボルトDCでスイッチが問題なく動作する最大電流を示しています。 たとえば、10A 250VAC、15A 125VAC、3/4HP 125-250VACのように規定されているスイッチは、おそらく30ボルトDC(VDC)まで15アンプで十分に動作するだろうということです。
電気負荷とは、システムの特定のポイントに流れる、または必要とされる電力の量のことです。 必要量は、消費者のエネルギー消費機器で決まります。 もっと簡単に言えば、負荷とは電源をオン/オフする装置のことです。
負荷抵抗は、主に電流に抵抗を与えます。負荷抵抗の例としては、電気ストーブ、レンジ、オーブン、トースター、アイロンなどがあります。 機器が熱くなり動かないとしたら、多くの場合、それは負荷抵抗のためです。
誘導負荷とは一般的に、電気モーターのように、動作し、通常は電磁石を含んでいる機器のことです。 誘導負荷の例としては、動力ドリル、電動ミキサー、扇風機、ミシン、電気掃除機などがあります。 変圧器も誘導負荷となります。
高突入電流は、持続して使用するときに必要な電流量に比べ、最初に電源を投入するときにより多くの電流量(アンペア)が流れます。 高突入電流の例としては白熱電球があります。白熱電球は、最初に電源を投入したときに通常の動作電流の20倍以上の電流が流れることがあります。 これをしばしばランプ負荷と呼びます。 他の高突入電流の負荷の例としては、電圧切替可能電源(容量性負荷)やモーター(誘導負荷)などがあります。
一般的なUL/CSA定格電流は、誘導負荷や負荷抵抗を示す1つの値です。 定格馬力が記載されている場合、それはスイッチが特定の馬力で規定されているモーター負荷での使用に適していることを示します。 定格馬力が記載されていない場合、スイッチは力率75%で誘導負荷/非馬力荷重に対してテストされています。
UL/CSA定格の一般的な例は以下のとおりです。
10A 250VAC
15A 125VAC
3/4HP 125-250VAC
一般的な欧州定格では、負荷抵抗と誘導負荷を区別しています。 一般的な欧州定格の例は以下のとおりです。
16(4)A 250V ~ T85 µ
この例では、16は負荷抵抗電流、(4)は誘導負荷電流、Aは電流、250Vは電圧、~はAC、T85は最大動作温度(摂氏)、µはマイクロギャップ(<3mm)の承認を示しています。
開位置でスイッチの接点間のスペースが3mm未満の場合、マイクロギャップの承認(µ)が付与される場合があります。 このマークは、別のデバイス(コードやプラグなど)で主電源からの切断手段が別途提供される必要があるという一般的な用途の承認を認証機関から受けたスイッチであることを示しています。
"L"定格は、AC電圧のみでタングステンフィラメントランプに電源を投入したときの高突入電流の特性を処理するスイッチの機能を意味します。 quot;T"定格は、DCの同等のランプ負荷です。
"H"定格は、無誘導抵抗定格を意味します。Carling Technologiesの製品情報に記載されている定格では、"H"という記号や、"無誘導"または"抵抗"という言葉で示されている場合があります。 "H"定格は一般的に、市販のオーブンの用途で使用されるスイッチに必要です。
従属ランプ付き照光式スイッチについては、ライン電圧とランプの定格電圧を一致させる必要があります。たとえば、6ボルトDCのランプが使用されている場合、スイッチの接点で処理できるのは、6ボルトDCライン電圧のみです。125ボルトのネオンランプを、250ボルトACに対応しているスイッチに使用しないでください。 これらの2つの定格が一致していないと、ランプの寿命が大幅に短くなったり、ランプが焼損したり、ランプの光が思ったより薄暗かったりする可能性があります。
欧州で認定を受けたすべてのスイッチの最大動作温度は、別途記載されていない限り、85℃です。直接操作している場合、T85の定格のスイッチは、作動部材を含め、温度が85℃を超える用途で使用しないでください。
北米で認定を受けたすべてのスイッチの最大材料温度定格は、別途記載されていない限り、105℃です。